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ベトナムコーヒーはなぜ濃いの?その理由を徹底分析!

2019.10.30 【更新:2022.2.24】
ベトナムコーヒーとは、一口飲めばその濃厚な味わいに虜になる人が続出している魅惑的な飲み物。
従来のコーヒーにはない、苦味・香ばしさ・コク・甘い香りなど、一味違ったコーヒーの濃い味わいを感じることができるのがベトナムコーヒーの大きな魅力です。
そんなベトナムコーヒーの魅力である「濃さ」の理由が一体何なのか、徹底分析します!
理由1:コーヒー豆と水の割合
「濃い」ということは、一杯のコーヒーに使う豆の量が多いということ?
そんな疑問を持ったので、実際にコーヒー豆とお湯の量を比較してみました。
日本でおなじみのコーヒーメーカーでは以下のようなコーヒー粉とお湯の量が推奨されているようです。(各メーカーの公式ウェブサイトを参考にさせていただきました)
STARBUCKS COFFEE = 10g(粉):180ml(お湯)
UCC = 10g(粉):160ml(お湯)
BLUE BOTTLE COFFEE = 28g(粉):310ml(お湯)
一方ベトナムコーヒーはというと…
なるほど、ベトナムコーヒーはお湯に対するコーヒーの量が多い!
豆が多く、水分が少ないため、濃いコーヒーが抽出されるというわけですね。
理由2:ベトナム産コーヒー豆本来の特性
ベトナムコーヒーを特徴づけるロブスタ種という豆の品種をご存知でしょうか。
ロブスタ種は、渋みと苦味が強いという特徴で世界的にも有名なコーヒー豆の品種です。
そもそも使用している豆がこのように個性の強い味なので、豆のクセの強さ=コーヒーの濃さとして感じるのかもしれません。
近年では、そんなクセ強しなロブスタ種も、広く愛されるアラビカ種等とのブレンドコーヒーに用いられることが増え、従来の味に良いアクセントを与える豆として注目が高まっています。
これからのコーヒーブームには、ロブスタ種の濃さが一役買うかも!?と私たちも大きな期待を寄せています。
ちなみに、ハイランズコーヒーで販売しているコーヒーのうち、ロブスタ種のみを使用している商品はヘリテージブレンド/Dです。ロブスタ種ってどんな味なんだろう?と気になる方は、ぜひお試しくださいね!
(豆のクセは、本当になかなか強いです。コーヒー好きの方もちょっと飲んだことない味かも…?)
理由3:コーヒー豆+〇〇
ベトナム産コーヒー豆は、焙煎の後にとあるものが足されています。
画像からもお分かりのとおり、『バター』です。
初めて知った時はこの意外性に驚きました…。
しかし、このバターによって、元来渋く苦味が強いと特徴付けられていたベトナムコーヒーの味に、深みやまろやかなコクが足されることになりました。
現地ベトナムの日常では、よりコクがあり甘みのあるコーヒーを好むため、マーガリンやココナッツオイルを足す人もいるとか…。
私たち日本人にとってはなかなか斬新な発想ですね。
理由4:フィルター(カフェ・フィン)の特性
一般的にコーヒーは、抽出時間を長くするほど濃くなると言われています。
では、ベトナムコーヒーの抽出方法はどうでしょうか?
キーになるのが、ベトナムコーヒーの抽出に使われるステンレス製のフィルター(ドリッパー)。
ベトナム現地では「カフェフィン」と呼ばれています。
このカフェフィンは、4つのパーツに分かれていて、
1.カップにのせる平たい「下皿」
2.コーヒーの粉を入れてお湯を受ける筒状の「ドリッパー」
3.筒の中の粉を抑えるフィルターの「中ぶた」
4.抽出時に熱を逃さない「上ぶた」
このうち1・2・3には細かい穴がたくさん開いていて、この穴が重要なポイントになります。
まずコーヒー豆を入れたカフェフィンにお湯を注いでみると、驚くほどゆっくりとお湯がコーヒー粉に染み渡って行くのがわかります。注いだお湯がドリッパーの中でなかなか減っていかないんです。
まさにこのスピードこそが、この細かい穴のはたらき。
そんな特殊なフィルターのおかげで、お湯はゆっくりと、少しずつ、コーヒーの粉に伝わり、染み入ったお湯がコップに落ちるまでの間、じっくりとコーヒーを抽出していきます。
このフィルターでの抽出時間は、身近にあるペーパードリッパーを使うよりも時間がかかると言われており、
例えばペーパードリップだと2分ほどで済む工程も、カフェフィンを使うと5〜10分ほどになります。
つまり、カフェフィンを使うことでベトナム産コーヒー豆の味わいを存分に楽しめるということが言えます。
ベトナムコーヒーの抽出スタイルも、ベトナムコーヒーが濃い所以のひとつでしょう。
とは言え、濃いコーヒーって飲みにくくない?
ベトナムコーヒーの濃さの理由についてだんだん理解してきたところ。
ここまで読んでいただいた方のなかには、「濃いコーヒーって結局苦いし渋くて飲みにくそう…」と思われた方もいるのではないでしょうか?
はい、その通りです。
抽出したベトナムコーヒーをそのままストレートで飲むには日本人の口にはパンチが強く、おそらく飲み干すのは難しいかもしれません。(それくらい濃い)
それもそのはず、本場ベトナムでも実は、この濃さのまま飲みません。
ベトナムではアイスコーヒーしか飲まない?!
ベトナムでは、氷が頭までいっぱいに入っているグラスにこの濃いコーヒーを注ぎ、氷を少しずつ溶かしながらアイスで飲みます。伝統的なベトナムコーヒーのスタイルとして知られているのは、練乳入りのコーヒーですね。
甘く濃厚な練乳が加えられた濃いコーヒーは氷が溶けても水っぽくならず、友達とおしゃべりしながらでもゆっくりじっくりコーヒーを楽しめます。
ベトナムのカフェ文化が発達しているのは、そんな飲み方にも起源があるのかも?なんてことも考えたりしました。
ベトナムといえばカフェスアダー!
ベトナムに行った際にコーヒーを注文すると、必ず甘いコーヒーが出てきます。
日本でいう無糖のブラックコーヒーが飲みたい場合は、without sugar や unsweetenedとお願いしないといけません。
そんな中で、ベトナム人に昔から愛されてきた代表的なコーヒーがこの2つ。
1.【カフェスアダー】=甘いミルクコーヒーのこと(イメージ左)
練乳を入れて甘くし、氷の入ったグラスに入れて冷やして飲む
2.【カフェダー】=砂糖入りのブラックコーヒーのこと(イメージ右)
砂糖を入れて甘くし、氷の入ったグラスに入れて冷やして飲む
※ベトナム語で、カフェ=コーヒー、スア=ミルク、ダー=氷、という意味
練乳や砂糖で甘くなったコーヒーですが、コーヒーの味が濃いからこそミルクや砂糖のまろやかさに負けることなくコーヒーの苦味や深みを美味しく楽しむことができます。
コーヒーが濃いからアレンジコーヒーで美味しさが活きる
ベトナムコーヒーの美味しさを存分に生かすアレンジがベトナム現地ではたくさん存在しています。
例えば、ヨーグルトコーヒー、エッグコーヒー、ココナッツミルクコーヒーなど、きき慣れない飲み方がいっぱいですが、いろんなものと組み合わせてもコーヒーの味が消えないのは、コーヒーが濃いからこそ。
ベトナムから発信されるコーヒーの新しい楽しみ方は、我々日本人にとって本当に新鮮で自由でワクワクしますね。
そんなアレンジコーヒーの作り方をこのサイトで公開していますので、ぜひご参考になさってください。
まとめ
いかがでしょうか。ベトナムコーヒーを試してみたくなってきましたか?
日本ではなかなか味わえない新しいコーヒーの体験を、ぜひあなたのおうちでも!


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