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ベトナムコーヒーの基本の入れ方と飲み方レシピ5選

2019.10.30|最終更新:2022.2.24

最近巷で話題のベトナムコーヒー。あなたはもうお飲みになりましたか?
ベトナムコーヒーを飲んだことのある方の声を聞くと、
「あっまい(甘)!」という声もあれば、
「にっがい(苦)!」と反応は極端に分かれることもしばしば。
実際はどんな味?と気になるところですよね。
ベトナムコーヒーには抽出方法から飲み方まで、一般的なコーヒーとは異なる特徴があり、自宅でも美味しく飲むためには、ベトナムコーヒーの基本を押さえておくのがポイント。ということで本日の記事では、ベトナムコーヒーの特徴、フィルターの使い方、おすすめの飲み方などを分かりやすくご紹介したいと思います。
さて、あなたは「甘い」派?それとも「苦い」派?
ベトナムコーヒーとは・その由来とは?
ベトナム国内で栽培されたコーヒー豆を使用し、ベトナムの日常で老若男女に愛されてきたコーヒー。それがベトナムコーヒーです。
その誕生は遡ること19世紀、当時フランスの植民地だったベトナム。フランス人によりベトナムにコーヒーが持ち込まれ、豆の栽培が始まり、現在のベトナムコーヒー文化が始まっていきます。
ベトナムが“コーヒーベルト”と呼ばれる、コーヒーの栽培に適した地域に位置していたことも功を奏しました。
ちなみに、ベトナム語ではコーヒーのことを【ca phe(カフェ)】と言います。
フランス語ではコーヒーをcafé(カフェ)と言いますので、コーヒーの呼び方にもフランスの影響が表れていますね。
そんなフランス由来のベトナムコーヒー、抽出方法と飲み方にも特徴があります。
ベトナムコーヒーの特徴1:コーヒーフィルターが特殊
一般的にベトナムコーヒーを抽出する時には、アルミやステンレス製のコーヒーフィルター、通称カフェ・フィンが欠かせません。
コーヒー1杯につき1つのカフェ・フィンを用意し、一滴一滴じっくりと時間をかけてコーヒーを抽出します。
カフェ・フィンを分解すると、次の4つのパーツに分かれます。
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下皿・・・ドリッパーをコーヒーマグに乗せるための平たいお皿。細かな孔が空いている。
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ドリッパー・・・コーヒー粉を入れてお湯を注ぐ筒状の容器。抽出時はとても熱くなり危険。※ハイランズコーヒーのカフェ・フィンには黒いプラスチックの持ち手付き。
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中蓋・・・ドリッパーにいれたコーヒー粉を抑えるフィルター。ハイランズコーヒーのカフェ・フィンは「ネジ式」。豆を“締める”具合で抽出の濃さを調整できる。
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上蓋・・・ドリッパーにお湯を注いだ後に被せる蓋。蒸らしが重要なベトナムコーヒーにはマスト。
カフェ・フィンでじっくりとコーヒーを抽出することによって、ベトナムコーヒーらしい濃さや風味を損なわないコーヒーに仕上がります。
カフェ・フィンについては下記の関連記事でも詳しく紹介しています。
ベトナムコーヒーの特徴2:個性的な飲み方
コーヒーがベトナムに伝わった19世紀当時、苦味の強いコーヒー豆に合わせる新鮮な牛乳を手に入れることが困難でした。そこで登場したのが、練乳です。
練乳は保存がきくため、牛乳の代わりにコーヒーに入れられるようになったとのこと。
ちなみに、この練乳がベトナムコーヒーを「甘い!」と言わしめる理由のひとつでもあり、今ではベトナムコーヒーの代名詞と言っても過言ではないと思います。
また、ベトナムという国は熱帯地域に属しているため、一年を通して気温が高い国。
そのため、地元の人たちにとっては冷たいベトナムコーヒーが一般的なスタイルです。
カフェ・フィンを使って抽出されたベトナムコーヒーに砂糖や練乳を混ぜ、氷のたっぷり入ったグラスに一気に注ぎ、かき混ぜながらゆっくり冷やして、時間をかけながら飲むのが主流です。
ベトナムコーヒーの豆について
実は、コーヒー大国ブラジルに次ぐコーヒー輸出量世界第2位がベトナムなのをご存知ですか?
コーヒーの世界では「豆の品質が劣る」などとあまり評価されない時代もありましたが、それは「かつて」の話。
最近では世界各国の名産地を猛追する勢いでベトナム産コーヒー豆の品質が改良され、世界のコーヒー好きはもちろん、名だたるコーヒーメーカーたちからの注目を集めるほど。
私たちの住む日本では、2020年1月〜7月の期間でコーヒー生豆の輸入量はブラジルを抜きベトナムが首位になりました。(参考:NNA ASIA アジア経済ニュース)
そんなベトナム産コーヒー豆の種類や特徴についてご紹介します。
ベトナム産コーヒー豆の品種:ロブスタ
ベトナム産のコーヒー豆として代表的なのがロブスタ種という豆の品種。病気に強いロブスタ種はベトナムの気候で育ちやすく、フランス領時代から多く栽培されるようになりました。
ちなみに、ロブスタは“たくましい”と言う意味。味の特徴は強い苦みと深いコク。
栽培しやすい品種ということもあり、比較的安価で購入することができます。
苦味が強すぎるといって避ける人もいる一方で、使い方によってはその強い個性を引き出すこともできます。特にイタリアなどではロブスタ種を他種の豆とブレンドすることによりコーヒーの味や香りに絶妙なアクセントがつくとして好まれているそうです。
日本においては長らくインスタントコーヒーや缶コーヒーに使用されてきました。
大手カフェチェーンが流行する以前、喫茶店や缶コーヒーで飲み慣れてきた方々は、ロブスタ種の味に懐かしさを感じるかもしれません。
ベトナム産コーヒー豆の品種:アラビカ
アラビカ種は世界のコーヒー生産量の約7割を占める豆の品種。もちろんベトナム国内でも生産されています。
アラビカ種は比較的風味が豊かで、繊細な味を演出します。
ですが、病害虫や気温の影響を非常に受けやすく、栽培が難しいという一面も。
日本全国で馴染みのある大手カフェチェーンなどで飲めるコーヒーは、基本的にアラビカ種を使っているそう。それほどメジャーで広く愛されてきた品種ということですね。最近注目のスペシャリティコーヒーやサードウェーブ等もアラビカ種が多いと聞きます。
ハイランズコーヒーのグルメブレンド(S)は、アラビカとロブスタのブレンドコーヒーですが、比較的アラビカ由来の華やかな香りや爽やかな味わいが感じられる商品です。
ロブスタ種とアラビカ種、どっちがいいの?
パンチの効いた苦味が好きな方にはロブスタ種を、逆に苦味が苦手な方はアラビカ種の方が飲みやすさを感じるでしょう。
そしてコーヒーといえばカフェイン。ロブスタ種のカフェイン量はアラビカ種の約2倍ほど多いとされています。
基本的にカフェインの含有量は抽出時間を長くするほど多くなると言われています。
つまり、ここぞという時にシャキッとコーヒーを注入したい方には、じっくり抽出したロブスタ豆が一番のおすすめなのです。
ベトナムのスタバと称される「ハイランズコーヒー」とは

特にホーチミン市内では、「角を曲がればハイランズコーヒー」と言われるくらい店舗数が多く、ベトナムNo.1の店舗数を誇る大手コーヒーチェーン。(2022.2月時点でベトナム全土に約440店舗を展開)
実際にベトナムでハイランズコーヒーの店舗をいくつか訪れましたが、スーツを着たビジネスマンが商談をしたり、学生が一人で勉強をしていたり、家族連れが談笑していたり、べトナムに住む人々の暮らしに根付いている様子がみてとれました。
私たち【正規輸入販売】HIGHLANDS COFFEEは、そんなふうに広く愛されているハイランズコーヒーのコーヒー豆やオリジナル製品を正規輸入販売しておりますので、ぜひお試しください。
ベトナムコーヒー(1人分)の入れ方〜基本編〜

ここからは私たちが現地でハイランズコーヒーの店員さんから聞いてきた「ハイランズコーヒー式ベトナムコーヒーの作り方」をご紹介します。思っているよりもシンプルかも?!コツは丁寧にじっくりと時間をかけながら楽しむことです。
用意するもの(1人分)
-
ハイランズコーヒーの挽き豆(20g)
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お湯(110ml)
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カフェ・フィン(ベトナムコーヒー専用のコーヒーフィルター)
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細口ドリップ
ベトナムコーヒーの入れ方(作り方)5ステップ
1:中蓋を外したドリッパーにコーヒー粉(20g)を入れる
2:豆の上から中蓋を締める
Point! 濃く抽出したい場合は固めにネジを締め、軽く抽出したい場合はゆるくネジを締める。
3:お湯(30ml)を注ぎ、上蓋をして2〜3分蒸らす。
Point! お湯は回すように全体に注ぐ。まだこの時点ではコーヒーは落ちてきません...。
4:お湯(80ml)を注ぎ、上蓋をして抽出を待つ。
Point! 抽出されたコーヒー液がゆっくり落ち始めます。
5:抽出が終わったら、ひっくり返した上蓋に下皿ごとドリッパーを置き、出来上がり。
慣れ始めたら気をつけたいポイント
・中蓋を締める時、コーヒーを平らにならしてから中蓋を締めましょう。お湯を均一に豆に注ぐためのコツです。・中蓋のネジが締まりにくい時は、ネジうけの空洞にコーヒー粉がつまっている可能性が!爪楊枝などでケアしましょう。
・お湯を注ぐ際はなるべく細口でまわし注ぐ。一点に集中して注ぐと味の薄いコーヒーになってしまいます。
ベトナムコーヒーの飲み方5選・豆から実際にやってみた!〜応用編〜
初めてベトナムコーヒーをブラックで飲まれた方は、ベトナムコーヒーの苦さ・渋さに驚いたのでは?
ですが、ベトナムコーヒーのおいしい飲み方を知れば知るほど、ベトナムコーヒーの新たな魅力と無限の可能性に気づくはず。
ここでは現地でベトナムコーヒーがどのように飲まれ親しまれているか。
そしてこれまで以上にベトナムコーヒーを楽しむためのおいしい飲み方5選をご紹介します。
飲み方1:定番の組み合わせ!練乳入りベトナムコーヒー

アイスで飲む場合の作り方
- 練乳をカップの底に入れ、ベトナムコーヒーを抽出する。
- 氷をたっぷりと用意したグラスに1をそのまま思いきり注ぐ
- 抽出したての温かいコーヒーに氷を溶かしながらお召し上がりください
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熱帯地域のベトナムは一年を通して暑いため、アイスで飲むのが一般的。
現地では「カフェ・スア・ダー」と呼ばれ、カフェ=コーヒー、スア=ミルク、ダー=氷の意味。ホットで飲む場合の作り方
- カップの底に練乳(お好みの量)を注ぐ
- カップの上にカフェ・フィンを置き、練乳の上にベトナムコーヒーを抽出する
- コーヒー抽出後にスプーンで練乳とよくかき混ぜて完成
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一年を通して気温が高いベトナムですが、カフェや施設の中は冷房が効いていたりと、ホットが飲みたくなる時もあります。カフェ・スア・ダー(冷たいベトナムコーヒー)よりも濃厚な味わいが堪能できる一杯です。
飲み方2:豆の味を楽しむ!ブラックベトナムコーヒー
ブラックベトナムコーヒーの作り方
- カップの上にカフェ・フィンを置き、好みの分量のコーヒーを抽出する
- 別のカッブに氷をたくさん用意する
- 抽出したてのベトナムコーヒーを氷の入ったカップに注ぎ、氷をよく混ぜながら少し溶かして完成
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コーヒーといえばブラック派!というあなたや、ベトナム産コーヒー豆本来の味を楽しみたいというあなたに勧めたい飲み方です。
現地では「カフェ・ダー」と呼ばれています。飲み方3:牛乳と一緒に優しい味わいになる!アイスカフェオレ
アイスカフェオレの作り方
- 氷をたっぷりと入れたグラスを用意する
- グラスに牛乳:抽出したベトナムコーヒーを、2:1の割合になるよう注ぐ
- 氷ごとよくかき混ぜて完成
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コーヒーの苦味はあまり得意じゃないけどカフェオレだったら飲みたい!という方、いらっしゃると思います。
ベトナムコーヒーで作るカフェオレは普段のカフェオレとは格段に違う美味しさがあります。
コク深いベトナムコーヒーに牛乳の爽やかさが絶妙!予めコーヒーに砂糖入れておき、甘めに仕上げるのも良いと思います。飲み方4:ベトナムコーヒーを食べる!?新感覚のヨーグルトコーヒー
用意するもの
・無糖ヨーグルト(100g)
・練乳(40g)
・砂糖(12g)
・氷(4〜5個)
ヨーグルトコーヒーの作り方
- 無糖ヨーグルトに練乳と砂糖を入れ、ダマがなくなるまでよくかき混ぜる
- 氷を小さい粒になるよう軽く砕いておく。粒が細かいとコーヒーに絡んで美味さUP!
- 1のヨーグルトをカップに注ぎ、その上にコーヒーを抽出する。ヨーグルトとコーヒーは2:1がオススメ。
- 砕いておいた氷を3に入れ、氷ごとよくかき混ぜて完成。
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ベトナム現地で特に注目を浴びている飲み方がこのヨーグルトコーヒー。 発症はベトナムの古都ハノイから始まり今ではベトナム全土で親しまれています。
意外な組み合わせのようですが、飲んでみると酸味が心地良くて美味しい!飲みごたえもあるので朝食代わりになりそうな一杯です。一度ぜひお試しください!最後に!大人なスイーツ感覚でアフォガート
アフォガートの作り方
- 深さのあるカップにバニラアイスをふたすくいほど盛る
- 抽出したてのエスプレッソコーヒー(50ml)を1のバニラアイスにかける
- 食べる直前にバニラアイスとエスプレッソを混ぜ合わせて完成
-
ベトナムコーヒーの楽しみ方は飲むだけではありません。
じっくり時間をかけて抽出したコーヒーは、バニラアイスにかけてアフォガートとしても楽しめちゃうんです。
そしてアフォガートにおすすめの豆がエスプレッソ・フルシティロースト。抽出する際のポイントは、 - いつもより多めのコーヒー豆を挽く
- カフェ・フィンの中蓋をきつめに締める
- の2点です。これらをするだけで、より本格的なエスプレッソに仕上がります。
コク深い味わいのアフォガートを、ベトナムコーヒーでお楽しみください。まとめ
いかがでしたか?
いつものコーヒーとは少し違う楽しみ方になりそうなベトナムコーヒー。
練乳の甘さにも負けないしっかりした苦味のコーヒーで、1日を始めて見るのも悪くないかも!?
コーヒーが好きな方にはもちろん、コーヒーが苦手な方にも一度は飲んでみてもらいたい、試して美味しいベトナムコーヒーです。
あなたのコーヒーライフにぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?
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