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カフェ・フィンとは?使って美味しい!見て楽しい!ベトナム独自のコーヒーフィルター

2020.5.27|最終更新:2020.10.29
突然ですが、ベトナムコーヒーを淹れる時にカップの上に乗っているあの銀色の小さな鍋みたいなあれ。
なんという道具かご存知ですか?
これは「カフェ・フィン」と呼ばれるコーヒーを抽出するためのフィルターなんです。
実はベトナムコーヒーの特徴的な濃く深い味わいは、このカフェ・フィンを使うことによって生まれています。
今回はそんなベトナムコーヒーの美味しさの秘密の1つであるカフェ・フィンについて解説していきたいと思います。
カフェ・フィンとは?
カフェ・フィンは、コーヒーを抽出するためのフィルターの一種です。
ベトナムコーヒーの濃い味わいは、この特殊なフィルターによって生み出されています。
カフェ・フィンは4つのパーツから成り立っています。
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カップにのせる平たい「下皿」
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コーヒーの粉を入れてお湯を受ける筒状の「ドリッパー」
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筒の中の粉を抑えるフィルターの「中蓋」
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抽出時に熱を逃さない「上蓋」
材質はステンレスやアルミ製のものがほとんどです。
エキゾチックさを醸し出す雰囲気がなんとも魅力的ですね。
それぞれ下皿・ドリッパー・中蓋にはとても小さな穴が空いており、その穴から抽出したコーヒーが滲み出るようにグラスへと注がれる仕組みです。
また、中蓋の締め方はコーヒーの濃度を左右し、強く蓋を締めるほど濃厚なコーヒーがゆっくりと、緩く締めることであっさりとしたコーヒーが早めに抽出されます。
一般的に中蓋には主に2種類あり、上から直接手で蓋を「押し込むタイプ」のものと、ねじを回して蓋をする「スクリュー式」のものがあります。
ハイランズコーヒーのオリジナルカフェ・フィンは、このスクリュー式をご用意しています。
カフェ・フィンを使ったコーヒーの特徴
カフェ・フィンを使ったコーヒーは、一般的に濃厚で深みのある味わいのコーヒーとなります。
その理由はコーヒー豆をしっかりと中蓋で圧縮するところにあるのです。
カフェ・フィンは、ドリッパーと中蓋の間にコーヒー豆を入れて使用します。
3層に重なるフィルターを通ってコーヒーは抽出されるため、その完成までの時間は5〜10分とかなり長めです。
カフェ・フィンの中蓋を強く押し込むことによって、コーヒー豆には強い圧力がかかり、凝縮されます。そのコーヒーの成分を多分に含んだ層をお湯がゆっくりと通ることで、より香り高く深い味わいのコーヒーが出来上がるのです。
カフェ・フィンによって少しずつ美味しいコーヒーが出来上がる様は、見ているだけで楽しいものであります。
完成までの間は、そのポタポタ零れ落ちるしずくをゆっくり眺めてお待ちください。
また、中蓋をきつく締めなければ優しい味わいのコーヒーが抽出できますので、お好みで味わいを調節することも可能です。
カフェ・フィンの使い方
カフェ・フィンは独特な形状からもわかる通り、コーヒーの淹れ方も少し変わっています。
ですが、実際には簡単にマスターできるほどその手順はシンプルです。
というわけで、カフェ・フィンを使ったコーヒーの入れ方を関連記事にて解説していますので、実際に入れてみよう!というかたは是非こちらをご覧ください。
動画でもカフェ・フィンを実際に使っている様子をご覧いただけます。
こちらの動画は、練乳を入れて飲む一番伝統的なベトナムコーヒーの作り方です。
もちろんカフェ・フィンを使用してコーヒーを抽出していますので、実際にご自宅でカフェ・フィンを使う際はぜひご参考くださいね。
なぜベトナムでカフェ・フィンが使われているのか?
ベトナムにコーヒーが持ち込まれたのは19世紀頃だとされています。
当時ベトナムはフランス領の植民地でした。
そのフランスの影響を受けて、ベトナムではコーヒー豆の栽培が始まります。
現在でもコーヒー豆の栽培は盛んで、意外と知られていない事実ですが生産量はなんとトップのブラジルに次ぐ世界第2位!
知られざるコーヒー大国へとベトナムは成長しています。
コーヒーの飲み方も、もちろんフランス流です。
今でこそカフェ・フィンはベトナムコーヒーの象徴として語られることが多いのですが、実はカフェ・フィンはフランスで伝統的に使われているコーヒーフィルターをアレンジして作られたものなのです。
「フランスで伝統的に使われていたコーヒーフィルター」について調べてみると、まさにカフェ・フィンにそっくりでびっくり!
著作権の関係で画像は載せられませんが、
【Drip O Lator France】と調べると、ヴィンテージのコーヒーフィルターがたくさん出てきます。
また、カフェ・フィンとは違い下皿がないものもあったようで、フィルターとフィルター専用のグラスとが一対になっているものも使われていたようです。
【Silver Plated Coffee Filter】でも出てくるので、気になる方はぜひ見てみてください。
ベトナムの主要な飲み物といえばかつては蓮のお茶でしたが、フランスからもたらされたカフェ・フィンの浸透によって、次第にお茶からコーヒーへと人々の消費や嗜好が移行していきました。
広くコーヒーがベトナム人に受け入れられたのは、このカフェ・フィンのおかげなのかもしれませんね。
まとめ
本格的にベトナムコーヒーを淹れるとすれば、このカフェ・フィンを使わないわけにいきませんね。
ぜひ、ハイランズコーヒーを飲むときには専用のカフェ・フィンでお試しください。
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